1815 1stモデル

A.Lange&Shone

創業者アドルフ・ランゲの誕生年にちなんで名付けられた1815には、アドルフが生み出した時計作りの製造哲学と理念が色濃く受け継がれています。ザクセン州 グラスヒュッテ高級時計産業の祖であり人格者でもあったアドルフ・ランゲの手によって作られていた懐中時計を腕時計として現代に蘇らせました。その気品あるデザインとムーブメントが時計を見る方の美意識に問いかけます。

 

 

 

「ワンモデル・ワンプロダクト」

Aランゲ&ゾーネでは一つのモデルに対してデザインから最適なメカニズム、ケースサイズまでを細かく設計する所から始まります。数年かけて一つのモデルを完成まで導きます。更にムーブメントを構成する細かい部品に至るまで自社で製造しており、地板や受け、レバー、バネ、歯車、カナなどのもととなるパーツまで制作しています。特に、ひげゼンマイを自社で手がけるメーカーは世界中でも数えるほどですが、A.ランゲ&ゾーネはドイツ時計ブランドの中でもいちはやく自社製造に着手しています。

 

「二度組方式」

香箱や脱進機、テンプやアンクルなどのムーブメントを組み立て、精度の調整などをした後に普通ならここからムーブメントをケースに収納する作業へ進むところですが、A.ランゲ&ゾーネでは一旦完成したムーブメントをもう一度分解して洗浄します。そして各部品に表面仕上げと緻密な装飾を施します。どれだけ細心の注意を払ってムーブメントを組み立てたとしても、調整時にはわずかな傷や、小さなゴミが入ってしまう可能性を排除できないというのがA.ランゲ&ゾーネの考え方です。複雑機構のコンプリケーションモデルならともかく、エントリーモデルまでの全てのムーブメントに対して二度組みを行っているのは、高級腕時計の世界でも他に類を見ません。一度組み上げて調整した機械をばらしてまた組直すという事は、労力・時間・コストなどが二倍以上かかる事を意味します。一流ブランドにもかかわらず、A.ランゲ&ゾーネが年間に生産する時計が数千本に限られている理由です。これは、”量”ではなく一本一本の腕時計に対して一切の妥協をすることなく”質”を追求している証です。自社製キャリバーを構成する部品の一点一点を丹念に手作業でポリッシュと装飾が施され、時代を超越するデザインの細かいディテール一つ一つが時計自体の価値を創り上げています。

 

文字盤外周にレイルウェイ分目盛りが走り、ホワイトのアラビア数字がペイントされ、落ち着いた黒の文字盤上でホワイトゴールドの針が様々な角度から光が反射し易いように湾曲に磨き上げられ、良好な視認性を約束します。高級な時計になればなるほど、ガラスから文字盤までの無駄な空間が少なく距離が近くなります。

 

「耐衝撃性と耐久性を考慮した洋銀製の4分の3プレート」

A.ランゲ&ゾーネでは全てのムーブメントの地板に洋銀(ジャーマンシルバー)を使用しています。他社が使用している真鍮よりも硬いため地板自体が削れにくく長持ちします、更にムーブメントの輪列を覆うほどのプレートを使用する事で耐衝撃性が強くなります。シャンパンカラーの素材自体が数十年の経年変化により、黄金色の美しい緑青が表面を覆い合金を酸化から守ります。下の画像が経年変化後のムーブメントになります。そのため洋銀には電気メッキを施す必要がなく素材の表面をそのまま活かす事が出来るのです。

懐中時計の時代から続くハンドエングレービング入りテンプ受けは、エングレーバーが下書き無しで蔦の文様を彫り込んでいきます。同じ個体が存在しない唯一無二の時計に仕上がります。チラネジテンプ、スワンネック形バネも昔の懐中時計そのままの作りです。

 

ビス留め式ゴールドシャトンがムーブメントの美観をより一層引き立ててくれます、職人の手焼きによって青く染められたビス等これらの要素が、A.ランゲ&ゾーネの時計独特の、簡潔な中に崇高な世界観を漂わせています。

 

45時間のパワーリザーブを誇り、丹念な手仕事で装飾を施した部品を有する手巻きムーブメントL941.1は、サファイアクリスタル製のシースルーバックから脈々と受け継がれてきたA.ランゲ&ゾーネの伝統的な時計作りの技術と創造性の結晶です。是非一度お手にとって御覧下さいませ。

 

 

206.029(LS2063AD)

18Kホワイトゴールド製

手巻き

35.6mm

日常生活防水

Cal.L941.1 21石 21.600振動

パワーリザーブ45時間

 

1997年発表(プラチナ,イエローゴールドモデルのみ)

2001年(ピンクゴールドモデル追加)

ホワイトゴールドは2001年以降に追加(ブラック文字盤、ブルー文字盤)

その後1815は2007年には一度全て製造中止となります。

 

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