ドイツ式永久カレンダークロノグラフ
DATOGRAPH PERPETUAL

今回はドイツの至宝A.Lange&Shoneのハイエンドモデル ダトグラフパーペチュアルのご紹介です。アウトサイズデイトとフライバッククロノグラフと永久カレンダーを搭載した初めてのモデルになります。

 

クロノグラフと永久カレンダー搭載と言えば、パテックフィリップではコレクター垂涎の的として有名ですが、A.Lange&Shoneではダトグラフに永久カレンダーを搭載した超複雑機械式手巻きモデルとして2006年にプラチナモデルが発表されました。

 

 

当時のプラチナモデルはⅡとⅥとⅩがアップライドインデックスとなり今とは少し顔つきが替わります。

A.Lange&Shoneのコーポレートカラーとなる落ち着いたグレーのダイアルとホワイトゴールドとの組み合わせは2015年発表されました。他のブランドの永久カレンダーでは文字盤一杯に表示機構で埋め尽くされますが、こちらのダトグラフ パーペチュアルは計器としてバランスよく読み取りやすい優れたデザインです。

高級機らしいコラムホイール制御機構、計測した分を針がジャンプして知らせてくれるプレシジョン・ジャンピング・ミニッツカウンター、フライバック機構とクロノグラフでは最高峰となる三つの複雑機構を持ちます。

永久カレンダーとは4年に一周する針が搭載され、うるう年の2月29日を自動で表示できるカレンダー機構を持った時計です。一度時刻を正確に合わせ、時計の時間を止めなければ2100年まで手動で日付の調整は必要ありません。

 

搭載されたムーヴメントのCal,L952.1は部品点数556個にも及ぶ精密な構造です。全ての部品が妥協なく完璧に磨きあげられ、装飾されます。熟練の職人の中でも一部の限られた人だけが組み上げる事ができる特別なモデルです。年間の生産本数は極めて少なく販売店でも力のあるお店でないと流通しない希少性の高い時計である事は間違いありません。

 

 

いつかは永久カレンダー搭載のクロノグラフモデルが欲しいと、触手をそそられながらお考えの方も少なくないのではないでしょうか。

 

 

ダトグラフパーペチュアルの一つ特徴を上げるならば、パーペチュアルの操作方法が違います。多くのブランドがカレンダー表示の合わせ方をケースサイドに着けたプッシャーで行いますが、ダトグラフパーペチュアルはリューズを引いて10時位置にあるワンタッチ調整プッシャーを押すだけでカレンダー表示機構を同時に進める事ができます。さらにドイツ人気質的な配慮といいますか、誤作動防止として10時位置のプッシャーはリューズを引き出さないと稼働しません。オーナーにならないと味わえないシンプルなデザインながら操作性に優れた最高級機械式の芸術作品です。

 

余談

世界保健機構(WHO)が新型コロナウィルスをパンデミックと宣言したのが今年の3月になります。スイスの現状は、感染者数が一日で6000人を超え後2~3週間で緊急病床が限界に達すると専門家の見通しを示しました。欧州でも最も影響を受けた国の一つです。マスクの着用が義務づけられ再び在宅勤務への切り替えも推奨され、州の大規模イベントの禁止・制限や店舗の一部閉鎖などの制限措置を設けられています。

今後時計業界の多くのブランドやモデルが自然淘汰されて行くと思います。

新たな価値が求められる中、変わらぬ価値を持ち続ける時計。

 

A.ランゲ&ゾーネ

ダトグラフ パーペチュアル

Ref, 410.038E(LS4103AB)

素材:18Kホワイトゴールド

ケースサイズ:41mm

 

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